FX初心者の方は、スリッページという言葉を聞いたことがあるかもしれません。スリッページとは、注文発注時に表示されていたレートと実際に約定したレートとの間に発生した値幅のことをいいます。スリッページはFX取引において避けられないリスクですが、発生する原因と対策を理解することで、リスクを軽減することができます。
本記事では、スリッページの意味や発生する原因、対策について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
スリッページとは何か

スリッページとは、FXの注文時に、約定価格が意図した価格と異なることを指します。
例えば、1ドル=100円で買い注文を出したが、実際には1ドル=99円で約定してしまった場合、スリッページが発生したことになります。
スリッページには、以下の2つの種類があります。
- マイナススリッページ:意図した価格よりも高い価格で約定してしまうこと
- プラススリッページ:意図した価格よりも安い価格で約定してしまうこと
スリッページが発生する原因

スリッページが発生する原因は、大きく分けて以下の3つがあります。
- 流動性の低さ
流動性とは、市場で取引される通貨ペアの量のことです。流動性が低い通貨ペアは、取引の注文量が増えると、注文を約定させるために価格を調整する必要があります。そのため、注文した価格と約定した価格が異なるスリッページが発生しやすくなります。
- スプレッドの広さ
スプレッドとは、売値と買値の差額のことです。スプレッドが広い通貨ペアは、注文を約定させるために価格を調整する必要があり、そのためにスリッページが発生しやすくなります。
- 約定方式
約定方式とは、注文を約定する方法のことです。成り行き注文は、注文を出した時点で、その時の市場価格で約定されます。一方、指値注文は、指定した価格で約定する注文です。指値注文は、注文した価格で約定されない場合、スリッページが発生する可能性があります。
スリッページは、FX取引において避けられないリスクのひとつです。しかし、スリッページが発生する原因を理解することで、そのリスクを軽減することができます。
スリッページの対策

FXでスリッページを防ぐためには、以下の対策が有効です。
- 注文のタイミングを工夫する
スリッページが発生しやすいのは、市場のボラティリティが高いときや、取引量が多いときです。そのため、これらのタイミングを避けて注文することで、スリッページのリスクを減らすことができます。
具体的には、市場が比較的落ち着いている時間帯に注文したり、取引量の少ない銘柄を狙ったりすることをおすすめします。
- 指値注文を使う
指値注文とは、一定の価格で取引を実行する注文のことです。スリッページを防ぐためには、指値注文を活用するのが効果的です。
具体的には、希望する価格を少し上回る値段で指値注文をすることで、スリッページが発生しても希望する価格で取引を実行することができます。
- スリッページのリスクを許容する
スリッページは、FXで取引するうえで避けられないリスクのひとつです。そのため、スリッページのリスクを許容することも、対策の一つとして挙げられます。
スリッページが発生しても許容できる価格幅を決めておき、その範囲内で取引を行うようにしましょう。
- スリッページを抑えるツールを使う
スリッページを抑えるツールを活用するのも、効果的な対策です。スリッページを抑えるツールには、以下のようなものがあります。
- スリッページを予測するツール
- スリッページを自動的に補正するツール
これらのツールを活用することで、スリッページのリスクをより効果的に抑えることができます。
スリッページを避けるには

スリッページが発生すると、意図した通りの利益や損失を得られなくなるため、FX取引では避けたいものです。
スリッページを避けるには、以下の方法があります。
- スリッページ許容幅を狭くする
スリッページ許容幅とは、注文した価格からどれだけずれても許容するかを決める値です。スリッページ許容幅を狭くすることで、スリッページが発生する可能性が低くなります。
- 約定力の高いFX業者を選ぶ
約定力とは、FX業者が注文を約定する能力のことです。約定力の高いFX業者は、注文が素早く約定されるため、スリッページが発生しにくくなります。
- 指値注文を利用する
指値注文とは、注文した価格で必ず約定する注文方法です。スリッページが発生する可能性を完全に排除したい場合は、指値注文を利用しましょう。
- 値動きが不安定なタイミングでのトレードは避ける
値動きが不安定なタイミングでは、スリッページが発生しやすくなります。そのため、値動きが不安定なタイミングでのトレードは避けましょう。
具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- スリッページ許容幅を0.1pips程度に設定する
- 約定力の高いFX業者を選ぶ
- 指値注文を利用する
- 値動きが不安定なタイミングでのトレードは避ける
ただし、これらの方法をすべて実践しても、完全にスリッページを避けることはできません。スリッページはFX取引のリスクのひとつとして認識しておきましょう。
まとめ

FX取引では、注文発注時に表示されていたレートと実際に約定したレートとの間に発生した値幅のことを「スリッページ」といいます。スリッページには「有利スリッページ」と「不利スリッページ」の2種類があり、有利スリッページの場合は利益が増加しますが、不利スリッページの場合は損失が増加します。
スリッページはFX取引において避けられないリスクですが、発生する原因と対策を理解することで、リスクを軽減することができます。スリッページが発生する原因としては、市場のボラティリティ(変動性)、注文量、取引時間、業者のシステムなどが挙げられます。対策としては、スリッページ許容値の設定、指値注文の利用、取引時間の工夫、業者の選定などがあります。
スリッページを避けるために、相場の状況を把握し、注文量を調整し、取引時間を工夫し、業者を比較するようにしましょう。

